石物語&なぞり書き サンストーン(日長石)の物語 石の中で、時間が逆流を始めた。 バイキングの航海士が見たという北極星の光が、石の中で瞬いている。チベットの医師が祈りを捧げたという金色の輝きが、今も消えることなく続いている。 そして。 古代の戦士の血が染み込んだという赤い色合いが、今この瞬間も、新たな物語を紡ぎ出そうとしている。 石物語&なぞり書き
天然石図鑑 サンストーン Sunstone サンストーンの歴史は、遥か昔にまでさかのぼります。古代ギリシャでは「ヘリオライト(太陽石)」と呼ばれ、太陽神ヘリオスの象徴としてあがめられおりました。太陽がもたらす生命の力を宿すと信じられ、儀式や護符に用いられたとも伝えられております。 天然石図鑑
天然石図鑑 サファイア Sapphire 澄み渡る青空を閉じ込めたかのような、深き輝き。古の時代よりサファイアは「知恵の石」として尊ばれ、王侯貴族の心を捉えてまいりました。現代におきましても、九月の誕生石として、また婚約指輪の象徴として、多くの人々に愛されております。今宵は、この宝石が秘める歴史や特性を紐解きながら、その魅力をご紹介いたしましょう。 天然石図鑑
天然石図鑑 琥珀(アンバー) Amber 琥珀は、古の時代から人々を魅了し続けてきた宝石でございますが、実は鉱物ではなく、樹木の樹脂が地中で長い年月をかけて化石化したものなのでございます。その美しさと神秘的な特性ゆえに、世界中で珍重されてまいりました。 天然石図鑑
石物語&なぞり書き #25 サファイア(蒼玉) いにしえより伝わる青玉、サファイアは、智恵の結晶として仰がれし宝石なり。その深き青は、天空の神秘を映し、心の迷いを静める力を宿すとされる。古の王侯貴族は、この尊き石を身に付けることにより、邪なる気を祓い、清らかなる心を護りしと伝えらる。殊に、真実を見抜く力と、高き叡智を授くる力あり。 石物語&なぞり書き
石物語&なぞり書き #10 アイオライト(菫青石) 蒼き霧に包まれし秘石にして、光の戯れにより姿を変ず。時に深き紫紺の衣をまとい、時に淡き蒼穹の面影を映す。見る者の心眼を試すがごとく、角度により異なる表情を見せるさま、まるで夢幻の世界へ誘う導き手のごとし。 石物語&なぞり書き
石物語&なぞり書き #24 クンツァイト の深みに淡き桃色の光を宿せる石あり。朝の光を浴びれば淡く紫がかり、夕映えに染まりては薔薇の輝きを添うなり。この石を手にする者は、穏やかなる癒しとともに、清らかなる心の目覚めを得ると伝えられしものなり。 石物語&なぞり書き
天然石図鑑 クリソプレーズ chrysoprase まるで朝露をまとった青りんごのような、瑞々しくも清らかな輝きを放つクリソプレーズ。その優美なる緑の色合いは、見る者の心をそっと癒やし、穏やかな安らぎを与えてくれるかのようでございます。 天然石図鑑
天然石図鑑 クリソコラ Chrysocolla 古代エジプトでは、装飾品や護符として使用され、クレオパトラ女王もこの石を愛でたと伝えられております。精神安定や癒しの効果があると信じられ、兄プトレマイオス13世との対立を和らげるため、クリソコラの装身具を身に着けていたそうでございます。 天然石図鑑
石物語&なぞり書き #23 クリソプレーズ(緑玉髄) その色は春の若葉のごとく鮮やかに、深き森の奥にきらめく泉の如し。翡翠に似て玉のごとく滑らかなる肌理は、人の掌に収まりて温もりを増す。古より聖石として崇められしこの石は、エジプトの王冠を飾り、聖書の城壁を彩りき。皇帝の宝剣に嵌められしは、その清浄なる気を以て邪気を祓う力なりと信ぜられし故なり。 石物語&なぞり書き