アクアマリンとアクワマリン – 海の宝石の二つの呼び名
皆様、こんにちは。今日は、海の色を映し出すような美しい宝石、アクアマリンについてお話しさせていただきます。この宝石には、「アクアマリン」と「アクワマリン」という2つの呼び方があるのをご存知でしょうか。この2つの呼称をめぐる興味深い変遷について、ご一緒に紐解いてまいりましょう。
名前の由来と意味
アクアマリンという名前は、ラテン語の「アクア(水)」と「マリヌス(海の)」に由来しているそうでございます。その名の通り、澄んだ海の色を思わせる美しい青色をしております。和名では「藍玉」や「海宝玉」とも呼ばれております。
二つの呼び方の変遷
さて、ここで皆様にお聞きしたいのですが、この宝石の正式な呼び方をご存知でしょうか。実は、長年にわたり日本ジュエリー協会と宝石鑑別団体協議会が定めた正式名称は「アクワマリン」でございました。しかしながら、多くの方々には「アクアマリン」という呼び方の方が馴染み深かったようでございます。
そして、2021年10月8日に大きな変更がございました。宝石鑑別団体協議会(AGL)と日本ジュエリー協会(JJA)が、「宝石もしくは装飾用に供される物質の定義および命名法」の内容変更を発表いたしました。この変更により、2021年11月1日から、それまで「アクワマリン」と表記されていた宝石名が「アクアマリン」に統一されることになったのでございます。
呼称変更の理由
この変更の理由は、外国語のスペルや発音をカタカナで表すことの難しさにあります。「aquamarine」のカタカナ表記には「アクアマリン」と「アクワマリン」が混在しておりましたが、より一般的に使われている表記である「アクアマリン」に統一されることになりました。
しかしながら、正式名称が「アクアマリン」に変更される以前から、多くの方々には「アクアマリン」という呼び方の方が馴染み深かったようでございます。実際、インターネットでの検索数を比較いたしますと、「アクアマリン」が「アクワマリン」を大きく上回っておりました。
終わりに
このように、アクアマリンの呼称は時代とともに変化してまいりました。正式名称が「アクアマリン」に統一されたことで、より多くの方々に親しみやすくなったのではないでしょうか。
しかしながら、長年使われてきた「アクワマリン」という呼称も、完全に消えてしまうわけではございません。店頭などでは今でも「アクワマリン」という表記を目にすることもあるかもしれません。
アクアマリンの美しい青い輝きは、どちらの呼び方でも変わることはございません。この宝石が紡ぐ物語が、これからも長く語り継がれていきますように。