オパールについて
オパールは、まるで虹を閉じ込めたかのような神秘的な輝きを放つ宝石でございます。その美しさは古の時代より人々を魅了し続け、今なお多くの方々に愛され続けております。
歴史と伝説
最古のオパールは、紀元前4000年頃のエチオピアにて発見された遺物にまで遡るとされております。古代ローマ時代には「神の石」として崇められ、希望と純粋さを宿す石として珍重されておりました。
アラビアの伝説では、オパールは天から降り注いだ雷の化身とされ、身につける者を雷から守り、時には姿を隠すマントとなると信じられておりました。
名前の由来
オパールという名は、古代ローマ語の「オパルス(opalus)」に由来し、さらにギリシャ語の「オパリオス」すなわち「色の変化を見る」という言葉から生まれたとされております。また、古代インドのサンスクリット語で「宝石」を意味する「ウパラ(upala)」がその源とも言われております。
特性
オパールは、二酸化ケイ素と水分が長い年月をかけて結晶化した宝石でございます。一粒のオパールが生まれるまでに、実に500万年もの歳月を要すると言われております。
その最大の魅力は遊色効果（プレイ・オブ・カラー）です。光が内部構造で屈折・干渉し、多彩な虹色を放つ様子は他の宝石にはない神秘性を持ちます。
ただし内部には6〜10%もの水分を含み、それゆえに繊細な性質を持つ宝石でございます。水分が蒸発するとひび割れや変色が生じるため、取り扱いには注意が必要です。
石言葉
オパールの石言葉には「純真無垢」「幸福」「歓喜」「希望」などの美しい言葉が添えられております。その多彩な輝きのごとく、様々な幸せを運ぶ石として親しまれております。
種類と特徴
オパールには大きく分けて、虹色の輝きを放つ「プレシャスオパール」と、その輝きを持たない「コモンオパール」の二種がございます。
代表的なものをご紹介させていただきますと：
文学作品での登場
宮沢賢治の「貝の火」には、オパールの美しさを詩的に表現した見事な一節がございます。「玉は赤や黄の焔をあげて、せわしくせわしく燃えているやうに見えますが、実はやはり冷たく美しく澄んでいるのです」と。
まとめ
オパールは、その神秘的な輝きゆえに古来より「宝石の女王」として愛されてまいりました。時を超え、今なお多くの人々の心を魅了し続けるオパールは、まさに永遠の輝きを宿す宝石と申せましょう。
オパールのなぞり書きシートはこちら↓↓↓
